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日本服飾史

明治 大正 昭和時代


  

上流婦人の洋装中礼服


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明治時代にはいわゆる鹿鳴館時代と称される明治17年から20年にいたる頃欧米に対等化する為の狂熱的な洋風摂取の動きがあったが、日清、日露の戦役後は却って国粋的な風潮が起り洋服で出席する夜会も限られた人々になった。ここに示すものは華族夫人の夜会晩餐等に用いられる中礼服である。
 これは貞明皇后の姉君にあたられる九条道孝公爵の3女で浄土真宗本願寺派第22代法主大谷光端伯爵と結婚された大谷籌子裏方が御使用になったもので、京都女子大学に所蔵されているが、現品は着装に困難なほど破損しているのでここに復製したものである。
 大谷籌子夫人は明治15年11月5日誕生、明治31年結婚、明治44年1月30才で逝去、才色兼備の令名が高かった方で、この服装は明治43年法主並びに義妹九条武子夫人とともに英国滞在中に製作させられたものでHamphreyという店で調進している。
 当時英国は繁栄の時代であり贅沢とレジャーに恵まれた時代で精密な裁断と縫製がなされている。絹サテンの生地の上にフォンクレープの透し織を重ね、レース、ビーズ刺繍を駆使し、縁をつけ、白、赤、と縁との強い対照を見せた豪華なRobe decolltee[ローブデコルテ]である。胸廻りは自由にひろげることもせばめることも出来るようにくくり紐がつけられている、ここではややせばめて着装させた。靴は絹製の現品を使用した。
 シルエットは1905年頃から流行したSカーブ末期のデコルテ形式のドレスで幅広のサッシュベルトを締めることにより胸を張り出しウエストを細く見せるよう工夫されている。
 本品の製作にあたっては京都女子大学の諸氏の御好意をうけ羽衣女子短大の久保房子氏の調査を基礎とし、帝国女子大学の小沢昭子氏の論文を参酌して完成したものである。
 明治末期の上流婦人の洋装としては数少ない遺品の一つである。

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1  束髪(そくはつ)
2  櫛(くし)
3  ロープデコルテ
4  ロープデコルテのサッシュベルト
5  手袋(てぶくろ)
6  絹(きぬ)の靴(くつ)




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