風俗博物館は令和4年11月1日から令和5年2月3日まで展示替えの為休館させていただきます。
次の開館期間は令和5年2月4日より5月末までの予定です。尚、日曜日及び祝日は休館します。
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風俗博物館は古代から近代にいたるまでの日本の風俗・衣裳を実物展示する博物館として昭和49年にオープンしました。平成10年には、これらの装束が具体的に生活の中でどのように使われてきたかということを御覧頂くために、「源氏物語~六條院の生活~」と題してリニューアル展示し、『源氏物語』の様々なシーンを選び、具現展示を行っております。
そして平成24年には平安初期を題材とした『竹取物語』を1/4展示に加え、平安中期を題材とした『源氏物語』の展示とともに、約400年という長きに渡った平安時代の服飾の流れを御覧いただく為の展示へと充実されました。
1/4の縮尺での具現化展示は、そこに登場する人物、装束の色目や文様も平安時代の400年間の変遷を感じていただけると思われるものを最大限に再現し、具現化しております。鑑賞するだけでなく、平安時代を感じる手助けになる博物館にしたい・・・という思いを込め、『竹取物語』『源氏物語』を切り口に、様々な平安時代の生活の場面を立体的に表現しております。平成28年の移転では、等身大の時代装束展示を拡充し、考証復元に努めております。
時遡ること一千年、千年という時空を越えて、研ぎ澄まされた五感で平安時代の世界を感じていただければ幸いです。
毎年同じ日に行う行事のことを年中行事という。これはすなわち、過去1年間の自然の恵みが豊かで、天災も疫病などの禍もなかったことを喜び、神に感謝するという意味でもある。奈良時代の『養老令』では、季節の変わり目の祝いの日である「節日」として正月元日・正月7日・正月16日・3月3日・5月5日・7月7日・11月の大嘗祭(新嘗祭)の日を定めている。平安時代に入ると、これらの日に天皇主催で群臣を朝廷に集めて行う公式の宴会である「節会」が行われるようになった。それぞれ、正月元日に元日節会、同7日に白馬節会、同16日に踏歌節会、3月3日に上巳節会、5月5日に端午節会、7月7日に相撲節会、11月に豊明節会が行われている。室町時代になると、「五節供」という言葉が登場するようになる。「節供」とは、「節日」に膳を供する、という意味で、今で言うところの「おせち料理」と同じような意味である。それが室町時代になると行事そのものを「節供」と呼ぶようになったが、まだこの頃は「五節供」の内訳は諸説あった。私たちが知る「五節供」の内容が定められるのは江戸時代に入ってからである。江戸幕府により年中行事が整備され、公的な行事・祝日として正月7日・3月3日・5月5日・7月7日・9月9日が「五節供」として定められた。「節供」から「節供」と書かれるようになったのも江戸時代からで、季節の区切りという意味から「節供」と書かれることが多くなり、庶民の間に広まった。明治時代に入り、太陰暦(旧暦)から太陽暦(新暦)に改められると、暦のずれによって五節供の行事と季節が合わなくなったためか、明治6年(1873)1月4日太政官第1号布告「五節ヲ廃シ祝日ヲ定ム」により五節供が廃止された。その後、昭和23年(1948)7月20日公布の「国民の祝日に関する法律」によって、現在は5月5日のみ「こどもの日」の名称で祝日となっている。五節供はいずれも季節の変わり目に無病息災を祈り邪気を払うための行事であり、その祈りは現在の七草粥やひなまつり、こどもの日や七夕など、現在に至るまで受け継がれている。展示では、五節供のルーツである平安時代の年中行事の様子をそれぞれ具現化して御覧いただく。
等身大の女性衣裳も展示しております。
〒600-8468 京都市下京区堀川通新花屋町下る(井筒左女牛ビル5階)