風俗博物館
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日本服飾史

江戸時代


  

元禄時代小袖姿


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 江戸時代元禄の頃には防染の糊置きや描き絵による友禅染といわれる染の技術が流行した。
 これは京に住む宮崎友禅斎の創案といわれているが生没年は不明で判然としない所もあり又必しも彼一人の創案ではなく、当時の技術の進歩によって出来た小袖染色の画期的な表現が「ゆうぜん」の名で呼ばれたとも云える。
 この文様をつける参考の為の図案集が「小袖雛形本」と呼ばれて刊行された。この現存する資料ではその上限は寛文6、7年の「御ひいなかた」にはじまり、幕末文政頃で終り、その間約150年現存するもの百数十種に及んでいる。
 今回そのうちより元禄5年[1692]4月刊行の「小袖ひいなかた」の第28及第29の表及背面の図を出来るだけ忠実に模様を置いたが、拡大して描くと自然に差異が出来る。この雛形本は現寸の定率による縮小ではなく、雰囲気を表現してあるものなので現在雛形本通りの遺品を発見出来ないのも当然と思える。
 本図のものはこの雛形本による小袖で萩、桔梗、すすきに秋という字を配したもの、帯は名物裂地の間道模様のものを歌舞伎俳優上村吉弥好みの当時流行の吉弥結びに締め、髪は髱(たぼ)[つと]が背にのびた鶺鴒(せきれい)づと[かもめ髱(たぼ)]とした。

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1  鶺鴒髱(せきれいづと)[かもめたぼ]の嶋田髪
2  小袖(こそで)
3  帯(おび)[吉弥結びにしている]




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