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清水寺の位置
流行した観音信仰(かんのんしんこう)

平安時代には、死後の極楽往生(ごくらくおうじょう)を願う浄土教が流行したいっぽうで、この世での幸福と息災をかなえてくれる現世救済の仏に対する信仰も盛んであった。そうした仏とは、観音(かんのん)や薬師(やくし)であったが、奇瑞や夢の告げによって特定の場所に祀られ、身分の上下や男女の差別なく多くの参詣人を集めた。そうした霊験(れいげん)の仏は、都からは遠い山間部に祀られている場合が多かった。南大和(奈良県)初瀬の長谷寺(はせでら)の観音や、近江(滋賀県)瀬田川畔の石山寺の観音などはその代表的なもので、都からも多数の貴族やその子女が参詣している。

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そうしたなかにあって京都の東山山腹にある清水寺は、都から近いという交通の至便性もあって、参詣で賑わう場所であった。とりわけ毎月十八日は観音の縁日として多くの人が集まり、途中の清水坂では雑踏を目当てに盗人が出没するほどであった。

五条大路(ごじょうおおじ)をまっすぐ東へ

清水寺の所在地は、現在は京都市内(東山区)であるが、平安時代はもちろん京外になる。京内からは東西に走る五条大路をまっすぐ東へ、そのまま鴨川を渡って清水坂を東へ登れば自然と門前に行き着くから、ルートとしては比較的かんたんである。道も広いし、鴨川には橋(五条橋)が架かっているから、牛車に乗っていくことにしよう。

もっぱら貴族の乗用であった牛車は、牛に引かせる屋形状の二輪車で、種類も多く、乗り方にも作法がある。また、牛もたいせつに扱われ、種類もあり、牛飼童(うしかいわらわ)がその世話をした。実際の正式な乗車の場合は、牛飼童のほかに、前駆(ぜんく)と車副(くるまぞえ)がつき従うことになる。

途中の名所を楽しもう

五条大路を東へ鴨川に架かる五条の橋をわたると、六波羅(ろくはら)の地蔵堂や珍皇寺(ちんこうじ)門前の六道(ろくどう)の辻(つじ)などの名所がある。坂道を一息に登って、経書堂(きょうかくどう)で休息。亡き人の菩提(ぼだい)を弔(とむら)って法華経の経文を書いたのち、坂を再び登る。門前に到着すると牛車を降りて「下乗」になる。ここからは、寺の境内であるため、観音の御前に遠慮して、徒歩で舞台から清水寺の本堂に至るのである。

本堂の前がいわゆる「清水の舞台」で、崖に迫り出すような構造で建てられ、平安京が一望できる。そして本堂に入り参籠して夢をみるのを待つのである。ここで夢をみたら占ってもらって、祈願の吉凶を知ったり、進むべき道を教えてもらうとよい。そのあと本堂の裏手の地主神社にまわる。この地主神社(じしゅじんじゃ)はのちの平成の世では、恋の神様として有名らしいが、中世には「地主の桜」といわれて桜が有名であった。最後に、本堂の右手の坂を下りて、音羽(おとわ)の滝に至る。清水の名の由来となった冷たくて清らかな水は、参籠で疲れた体を癒してくれるだろう。

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清水寺本堂



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