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日本服飾史

江戸時代


  

狩衣、指貫をつけた四位の武家


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徳川幕府の礼装として、従4位下[4品とも呼ばれた]の大名や高家には狩衣が許された。即ち3位、若しくは4位の侍従以上のものに対する長直垂と、5位の大名の大紋の中間に位する装束で、袴は指貫で長袴ではない。
 烏帽子は左折左眉、懸[掛]緒紙捻(こびねり)、狩衣は紗地、色文不定、当帯共地、袖括白生の縒(より)糸、晴には若年厚平組、老年薄平組との説もある。指貫は浅黄平絹、時代により紫平絹の時もある。小袖白平絹1枚を正式とし、帯も白平絹で前で結ぶ。足袋は用いない。末廣は今にいう中啓で金地妻紅、絵は不定、廿五橋、骨の色も自由、帖紙は略するのが例であった。
 刀は短刀[小(ちい)さ刀(かたな)ともいう]、太刀を佩びる時は糸巻[鞘巻ともいう]の太刀、履物は藺の緒太を正式とするが、草履も用いられた。また浅沓も用いられる。
 [当時武家装束抄、武家4位装束類聚]

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1  風折烏帽子(かざおりえぼし)
2  風折烏帽子の懸(かけ)[掛]緒(お)[紙捻(こびねり)]
3  狩衣(かりぎぬ)
4  狩衣の当帯(あておび)
5  狩衣の袖括(そでぐくり)の紐(お)
6  指貫(さしぬき)[奴袴(ぬばかま)]
7  殿中差(でんちゅうざし)の刀(かたな)[小(ちい)さ刀(がたな)]
8  末廣(すえひろ)[中啓(ちゅうけい)]




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